ボクシング腹筋・瞬発力・ヒッティングマッスルを鍛えるトレーニング

ボクシング腹筋・瞬発力・ヒッティングマッスルを鍛えるトレーニング

基本のトレーニング方法に、一つ・二つの補助を加える事で、更に効果の幅が広がっていきます。練習法への工夫は継続的に行っていきましょう。

 

腹筋・背筋でちょっと背中を丸めてみる!

体一つでどこでもできるのが腹筋と背筋です。ですが、ちょっと意識を集中させるポイントを変えることで、同じ筋肉に掛かる負荷の度合いに変化が出ます。曲げる時に反動動作を無くして、1回1回の動作で効果を発揮させるポイントは背骨への意識です。

 

腹筋

胸で両腕を組んだ姿勢で背筋を伸ばし、体育座りのポーズから腹筋をします。体を倒す際にはやや背中を丸めて、尾てい骨から腰椎、胸椎へと一つずつ背骨が床に着地するイメージで倒していきましょう。反対に起き上がる時は頚椎(首の骨)から順番に床を離れるイメージにします。

 

背筋

背筋の場合も胸に腕を組んで、腰より下半身を台に乗せて頭を上下させます。この時も背中をやや丸くして、背骨の下から順番に上へあげるイメージを持ちましょう。頭を下げる時は反対になります。腹筋でも背筋でも上半身を真っ直ぐ突っ張った姿勢で行うと、筋力の連動や神経伝達を実感するのが難しくなります。それよりも体をゆっくりと連動させる動きで自分の体をコントロールさせるのがポイントです。

 

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プライオメトリック・トレーニングで瞬発力を高めましょう

全身のばねを上手に利用できる選手のパンチは切れが良くて威力もあります。これは脱力と出力の切り替えが適切に行えているからで、この切り替えタイミングを適正にするのがプライオメトリック・トレーニングです。

 

懸垂

普通の懸垂は鉄棒にぶら下がった状態から、反動を利用せずに筋肉の力だけで体を引き上げます。これで腕や肩などの筋肉を鍛える事ができますが、脱力・出力の切り替えタイミングの練習にはなりません。そこで神経の働きを向上させる・反応速度をアップさせるための懸垂法を紹介します。まず鉄棒の下に台を置いて、その台に乗った状態で鉄棒を握ります。ここから両足を脱力させて体を落とし、腕や上半身が伸びきる瞬間に素早く懸垂をする運動です。つまり、脱力と出力のタイミングを体の状態で見極める練習であり、出力へスイッチを入れるスピードも速める効果があるプライオメトリック・トレーニングです。ただし、腕が伸びきった状態でロックしないように気を付けましょう。

 

ダンベルプレス

自分にとって軽めのダンベル・鉄アレイを利用して脱力・出力の動作を練習します。両腕にダンベルを握ってプレスを行うのですが、肘を90度に下状態から脱力して、重力に任せて腕を落します。そして大胸筋が伸びきったタイミングで、大胸筋自信が縮もうとする伸張反射を利用してリフトアップします。これを左右交互に行っていきます。

 

 

ヒッティングマッスル・拮抗筋を鍛える!

パンチを放つ前にはパンチと逆方向の動作が必要になります。いわゆる反動を利用してパンチ力を強化させるのです。パンチを打ち込む時に利用される筋肉は、大胸筋とか上腕三頭筋とか腹筋などの押す働きをする筋肉になります。この筋肉の瞬発力を高めるためには、その前段階で反動をつける動作が重要となります。この時に利用される筋肉がヒッティングマッスル(拮抗筋)で、広背筋や上腕二頭筋などがそれに当たります。ボクサーの理想はノーモーションから鋭いパンチを繰り出す事ですが、それでは相手に大きなダメージを与える力が発揮されません。鋭く切れのある、破壊力たっぷりのパンチは、全身のバネを使って造り出す反動から生み出されるものです。しかも、できるだけ小さな動作で反動をつけなければ、そのモーションに気が付いた相手ボクサーにかわされてしまいます。そこでボクサーにとって重要となるのが、強靭な背筋なのです。つまりヒッティングマッスルをしっかり鍛えることで、確実なパンチ力強化がなされるということです。また破壊力のあるパンチを放つ時に、それと同等の反作用が自身の体に働きます。この作用を受け止めるのもヒッティングマッスルです。パンチを放ってもバランスを崩さないためのストップ筋肉として働きます。

 

スネ

つま先立ちの状態で椅子に座ります。パートナーに曲がっているつま先が伸びる形に押してもらい、しっかりとつま先を伸ばす事ができたら、一気に足関節を背屈させつつ、つま先を元の状態に立てます。これを繰り返す事で、前脛骨筋が鍛えられて、パンチを放つ時の鋭い踏み込みを生み出します。

 

前腕・上腕

ファイティングポーズの姿勢から、トレーナーに腕を内側へ押し付けてもらいます。選手はそれを即座に元のポジションへ戻すように力を返します。今度は下に押し付けてもらい、これも同様に戻す力で返します。間髪を入れずに上に持ち上げてもらっては元に戻し、引っ張ってもらってすぐに引き戻すといった感じで練習を繰り返しましょう。この運動で神経の反射力を鍛えることができ、パンチを放つ時の溜めの動作を最小限に小さくする効果があります。この練習を重りリストバンドなどで代用できますが、反応とスピードを向上させる練習の面からすれば、動作スピードを鈍らせる重りはNGです。やはりトレーナーに手伝ってもらう方が良いでしょう。

 

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基本 トレーニング ストレートの打ち方 ジャブの打ち方 テクニック ガード