ボクシング以外の練習でもお馴染みのメディシンボールを利用して、ボクシング特有の動作や体造りに役立つトレーニングができます。その方法を紹介しましょう。
メディシンボールには重さに種類がありますので、まず適度な重さのボールを選びます。それを両手で持って天井に掲げ、そこから床に向けて振り下ろします。これはプロボクサーがよく行うハンマー打ちや薪割りのトレーニングと同じで、パンチ力強化に効果的です。また拳を傷めている選手はサンドバック打ちができませんので、この方法でパンチ力を強めることも可能です。床の衝撃が気になる場合はマットの上で行いましょう。
選手が床で腕立て伏せをする際にメディシンボールを応用する練習法があります。まず腕立て伏せを1回して、起き上がるタイミングでパートナーがボールを顔の方に転がします。選手はすぐに正座の姿勢になってボールを拾い、そのままパートナーへ投げ返し、また腕立て伏せを行う動作の繰り返しです。この3パターンの動作を連続することで、体全体をコントロールする能力がアップしますし、反射神経を敏感にしてコーディネーション・トレーニングとしても有効です。またボールを受け取ってすぐに投げる動作は、ウェイトトレーニング法のひとつであるクイックリフトと同じ効果を得られますし、ストレート系のパンチ力を培うプライオメトリック・トレーニングとしても有効です。
選手は開脚の姿勢で床に座り、パートナーに真横からメディシンボールを強めに投げてもらいます。選手は素早く横を向いてボールを両手でキャッチ、踏ん張りを効かせて即座に投げ返す練習です。この練習法もプライオメトリック・トレーニングになります。また上半身を回転させる動作が腰のキレを作り、鋭いパンチが放てるようにもなります。
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